つながりを築く・知らない立場から聴く(IPS2019.6)

2020-01-29


昨日IPS(意図的なピアサポート)の研修を行いました。


研修といってもIPSに関する資格をもっているわけではなく、
今までIPSや「矢が花に変わる」ワークショップに
5~6年参加していることと


毎月勉強会を行っている中で学んだこと、
感じたこと、体験したことをもとに
IPSのテキストを使って行いました。


今回IPSを学ばれたのは
「人と接するお仕事」の方々。


人から相談を受けたり実際に支援する立場の方々です




対人援助とは、とても大変なお仕事です。



いろいろなものを抱えて相談に来られるので、
それぞれ個性もあり、悩みもあり、うまくいかなさもあります。



より良くなりたい、という同時に
変わりたくない!という想いもあるもの。


相手の話を聞いていればいいでしょう?



という人もいまですが、
「聴く」というのはとっても大変です。



まずそこに集中しつづけることは訓練が必要で、

「この話はこうだろう」「どうせこうなんだろう」
という思い込みを外して聴くことが大事になってきます。



そこで今回行ったテーマは、


1「知らない」という立場から聴くこと


2、つながりを築く


1の「知らない」という立場から聴くというのは、
例えばまったく知らない外国に行くとか、
全く異なる文化圏に行ったという経験と似ています。


環境も生活様式も言葉も人の考え方も
まったく異なる場所で
あなたならどんな質問をしますか?



どんな物を食べますか?
どんな所に住んでいますか?
普段は何をしていますか?
何が好きですか?
この街には何がありますか?
どんな移動手段がありますか?



それこそ、
事細かにいろいろ聞きたくなるのではないでしょうか。


普段私たちは家族はこういう人だから、
職場の人はこうするだろう、
これはこうだろう、
この人はこういう人に違いない、


という前提で関わっています。




そうじゃないと、毎日知らない人だったら
それはそれで毎日不安ですよね(笑)



この「知っている」という感覚ももちろん大事。




一方で長年連れ添った夫婦なのに、
「この人こんなところがあったの!?」
と驚くこともよくあること。


「知っている」という思い込みが
人との関係をルーティンにしているかもしれません。

 


2、つながりを築く

 
つながりを築くために最も大事なことは
「ありのままの素の自分であること」


というニュアンスのことがテキストには書かれています。


これは「本音は言うもんじゃない」と言い聞かせられて
育った以前の私のような人には「危険なこと」「奇妙なこと」
かもしれません。


繋がりをもたずに1人で過ごすのは悪いことではない。


けれども人とつながり
感じたこと思ったこと体験したことを
周りの人と共有している人の方が、
健康的で笑顔で豊かなように感じます。



人と深いつながりを築くためには


「聴く」スキル的なことも知っておくのもいいですが
(最初はスキルから入るのもありです)


スキルなんて知らなくても自然と繋がれる人もいます。
そういう人たちがどんなあり方かというと、


・深いレベルでその場にいること

・全力を注いでいること
・正直であること
・影響を受けて変化することを厭わないこと


こう並べるとちょっとハードル高く感じるかもしれませんが、
これに近づけていく、という感覚でOKです。

 

深いレベルでその場にいる、
全力を注いでいることとは
ザックリ過ぎるかもしれませんが
例えば、

 

お腹がすいて食べ物のことを考えたり
この人はこういう人だから
こういう展開になるだろうと決めつけたり
よく見ないで言葉を発したり、
その場からそれてしまうような言動をすることです。


正直であることはそのままで、
言葉を濁すとか無難な言葉を使わないとかですね。
よくやりがちなんですが。

そしてこれもある人たちにとっては
とても難しいことなんですが、
「変化を厭わない」


これ、柔軟な人はそうでもないですが、
それはそうかもしれないけどさ、
と相手の話をどけて持論を話し始めてしまう人。

 

これってキャッチボールをしているのに
突然バットで大きく打ち返すようなもの。
ボールがどこか遠くへ行ってしまって、
つながるどころかボールを見失ってしまいます。



まず相手の言葉やその背後のあるものを感じ取り、
そこから自分の中に何が浮かんでくるか、
に気づくことです。


そのうえで、今まではこう思っていたけれど
その話を聞いたらこういう風に思うようになった
と言えるかどうか。

言えなくても感じられるかどうかです。




そして、そのつながりは
日常のあらゆる場面で切れてしまったり
切れたように感じることもあります。

 

 

今まで楽しく話していたのに、

「あれ?ちょっと違うなあ」
「え?何でそんなこと言うの?」
「この人には言っても伝わらない」

と思い距離をとる、
会話でよくわからないけど
何となくそういうものかとわかったつもりで
話を続けてしまう、

ということも日常会話ではよくあることです。

これだと相手との間に波風立てず
そのまま流れてしまうのでいいじゃない?
と思うかもしれませんが、

つながりを深める、築く、という点では
その切れたつながりを回復させる会話がありますよ、

とテキストでは言っています。


そのつながりを回復させる会話とは?

それは、
つながりが切れたように感じたときに何が起こったかを
振り返り、そのことを正直に伝えることです。

そして、
その場に出してみたら相手からどう返事がかえってくるか。


そのやりとりの中で、つながりは育まれていきます。

こう書くととても簡単!に聞こえるかもしれませんが、
実際に試そうとすると強烈な恐れや抵抗がうまれて
頭が真っ白になったり「無理!」と言いたくなる人も
多いです。

それでも。

その恐れや抵抗を乗り越えた先には、
まだ見ぬ関係性が広がっているかもしれません。

相手を変えるのでもなく、
自分を変えるのでもなく
関係性を変えていくこと。

そんなことに、
少しでも興味をもってもらたら嬉しいです。

 

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